朝日日本歴史人物事典 「土肥二三」の解説
土肥二三
生年:寛永16(1639)
江戸前期の茶人。土岐二三とも。名は豊隆,通称孫兵衛。生没年には異説もある。三河吉田の牧野成貞に仕え,物頭役200石。茶,琵琶,香にすぐれ,伽羅の名香や銘「杜鵑」の琵琶を所持した。茶の湯は織田貞置に有楽流を学ぶ。元禄3(1690)年致仕して京都岡崎に隠棲。「火宅ともしらで火宅にふくめしは直に自在の鑵子なりけり」の歌を作り,自在軒と号したという。近衛家煕,鷹司輔信らと交流,数寄者として知られた。
(谷端昭夫)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報