出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
…これがコミュニティ・ケアである〉と問題を提起し,論議を巻き起こした。その背景としては,福祉ニーズが多様化したこと,施設収容中心の社会福祉に対して,福祉は本来的に対象者の生活の場で,家族や生活とのつながりを保ちながら行われるべきだという主張が強くなったこと,在来の施設が需要に対応しきれず,在宅福祉サービスを必要とする対象者が増加したこと,が挙げられる。コミュニティ・ケアの考え方には,(1)施設ケアの対置概念としての在宅ケア(居宅保護・施設保護),(2)施設ケアと在宅ケアの両者を含め,諸機関・施設等問題の解決に関係ある社会福祉サービスを地域単位で有機的に連絡調整し体系化すること,(3)住民の連帯性に支えられた地域福祉活動に社会福祉推進の主要な役割を負わせようとするもの,(4)治療的コミュニティなど,重点の置き方によって諸説があるが,いずれにしても行政機関・施設の責任と,住民の協力が重要である。…
…また76年以降は,この事業は身体障害者および重度心身障害児(者)への家庭奉仕員派遣事業と統合された。 その後,本格的な高齢化社会への対応として1989年末に策定された〈高齢者保健福祉推進10ヵ年戦略(ゴールドプラン)〉において,ホームヘルパーは,デーサービス,ショートステーと並ぶ在宅福祉の3本柱の一つとして位置づけられ,90年の老人福祉法など福祉関係8法の改正のなかでこれらの在宅福祉サービスが法定化されたのを機に,ホームヘルプ・サービスのありかたやホームヘルパーの養成をめぐる議論が活発化している。1987年の社会福祉士・介護福祉士法(社会福祉士・介護福祉士)の制定により,介護の専門職としての国家資格が成立したことで,ホームヘルパーの職務には一定の水準が求められるようになってきたが,それ以上に人材の量的確保の困難性が深刻な問題になっているのは,ホームヘルパーの職務の専門性が十分に認められておらず,待遇も良いとはいえないことと深くかかわっている。…
…また老人は医療・保健サービスと密接な係わりを持つため,福祉・保健・医療のネットワークの充実が重視され,1982年に老人保健法が制定されて以降は,老人福祉と老人保健の関係はより密なものとなっている(〈老人保健制度〉の項目参照)。
[現状と今後の課題]
老人福祉を大別すると,在宅福祉と施設福祉に分けられる。在宅福祉のうち健康な老人を対象とした施策としては,老人の自主的組織である老人クラブへの助成事業,一般の労働市場にはなじまないが就労を希望する高齢者のためのシルバー人材センターや高齢者事業団などの活動,老人が能力に応じた生産または創造的活動に参加するための生きがいと創造の事業などがある。…
※「在宅福祉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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