地層同定の法則(読み)ちそうどうていのほうそく(その他表記)law of strata identified by fossils

改訂新版 世界大百科事典 「地層同定の法則」の意味・わかりやすい解説

地層同定の法則 (ちそうどうていのほうそく)
law of strata identified by fossils

W.スミスによって始められた層位学二つ基本法則一つ。一つの地層にはそれに特有な化石が含まれ,空間的に離れた地層についても含有化石によって上下の地層の区別が可能であるとする。化石にもとづく生層位学と年代対比の基礎を確立した法則である。
地層
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法則の辞典 「地層同定の法則」の解説

地層同定の法則【law of strata identification(by fossils)】

一つの地層にはそれに特有な化石が含まれ,含有化石によって上下の地層と区別しうる.スミス(W. Smith)がイングランド地質調査結果をまとめた著書の中で経験則として提出したもの.層位学の基本法則として地層累重の法則*とともに重要である.

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世界大百科事典(旧版)内の地層同定の法則の言及

【地層】より

…彼はこの考えにもとづいて地層の新旧の区別を行い,1815年に南イングランドとウェールズの最初の地質図を刊行した。この化石が地層の同定に利用できるという〈地層同定の法則〉は地層の編年の基礎としてその後急速に利用された。
[地層の分類]
 堆積作用や堆積環境が地層を構成している物質に反映していると考えて地層を分類することを岩相的区分という。…

※「地層同定の法則」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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