請料(読み)ウケリョウ

デジタル大辞泉 「請料」の意味・読み・例文・類語

うけ‐りょう〔‐レウ〕【請料】

中世請所うけしょ契約をした地頭名主らが、領主に納入することを請け負った年貢請口うけぐち

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精選版 日本国語大辞典 「請料」の意味・読み・例文・類語

うけ‐りょう‥レウ【請料】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 中世、請所(うけしょ)の契約を結んだ地頭、名主らが毎年領家に納めた年貢のこと。代償として、請所は下地支配の全権を委譲された。請口(うけくち)
    1. [初出の実例]「河肥事者、請所也。但領主幼少之間、如事、殊有不法事歟」(出典吾妻鏡‐文治二年(1186)七月二八日)
  3. 中世、田畑耕作・経営を請負った名主、作人らが、定期的あるいは不定期に、領主に納めた請負料。一種の礼金
    1. [初出の実例]「有犯過輩所領田畠令收公、給本家政所、召請料、被行於要人、永伝子孫、不朽所領知也」(出典:高野山文書‐天治二年(1125)七月一三日・金剛峰寺官省符荘住人等解)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「請料」の意味・わかりやすい解説

請料
うけりょう

鎌倉室町時代,地頭,荘官らが,豊凶にかかわらず,本所,領家に請負った毎年の年貢,公事額。 (→請所 )

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世界大百科事典(旧版)内の請料の言及

【請所】より

…平安末期から室町時代にかけて荘園や公領で,荘官,地頭,守護,さらには荘園農民などが年貢を定額で請け負い,納入した年貢請負の制度。〈うけどころ〉とも言い,請け負われた年貢を請口,請料とも言った。請所のはじまりは平安末期に地方国衙の在庁官人らが荘官に代わって荘園年貢を徴収して本家,領家に送ったり,源平合戦の混乱期に地方の武士が荘園の管理を委任され,年貢納入を請け負ったことにあるとされている。…

※「請料」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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