坂迎・境迎・酒迎(読み)さかむかえ

精選版 日本国語大辞典 「坂迎・境迎・酒迎」の意味・読み・例文・類語

さか‐むかえ ‥むかへ【坂迎・境迎・酒迎】

〘名〙
平安時代新任国司が京都から任地へ行くとき、国府役人が、国境に出迎えて歓迎の酒宴を催すこと。
朝野群載‐二二・康和二年(1100)二月二六日・国務条々事書「境迎事 官人雑仕等。任例来向」
② 旅から郷里へ帰って来る人を国境・村境などの坂まで出迎えること。また、出迎えて酒宴をすること。特に京都の人が伊勢参りや神仏参詣の旅から帰るとき、親族知人逢坂(おうさか)山に出迎えて酒宴を催すこと。《季・春》
高野山文書‐応永三二年(1425)四月二六日・天野社一切経会段米諸方下行日記「壱斗参升 舞師酒迎」

さか‐むかい ‥むかひ【坂迎・境迎・酒迎】

御湯殿上日記‐明応五年(1496)閏二月一六日「野あそひに御ありきにさかむかゐありしわんれゐに」

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