最新 地学事典 「堆積層内硫化物鉱床」の解説
たいせきそうないりゅうかぶつこうしょう
堆積層内硫化物鉱床
sediment-hosted sulfide deposit
砂岩・泥岩などの砕屑岩類や炭酸塩岩など,さまざまな堆積岩中の比較的限られた層準に胚胎する硫化物鉱床の総称。Cu・Zn・Pb・Ag・Coなど種々の金属を含み,大規模鉱床を形成する例が多い。1)銅鉱床:ザンビア・カッパーベルトの銅・コバルト鉱床,ヨーロッパに広く分布する含銅頁岩層の鉱床,米国ミシガン州のWhite Pine鉱床など。2)砕屑岩に伴う鉛・亜鉛鉱床:カナダのSullivan,ドイツのRammelsberg,オーストラリアのMt.Isa,南アのGamsbergなど。熱水活動の関与から堆積噴気鉱床(sedimentary exhalative deposit,略称sedex deposit)と呼ばれる。3)炭酸塩岩に伴う鉛・亜鉛鉱床:アイルランドのTynagh,ミシシッピバレー型鉱床など。後者の類似のものがヨーロッパではアルプス型鉛・亜鉛鉱床として知られる。金属や硫黄の起原をはじめ成因上問題のある鉱床が多く,同生・後生を示すさまざまな様相も報告されているが,堆積時から続成作用時に至るさまざまな時期に金属を含む塩水などにより鉱化されたものが多いとされる。
執筆者:島崎 英彦
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

