最新 地学事典 「堆積環境」の解説
たいせきかんきょう
堆積環境
sedimentary environment
地表で堆積作用が行われている場所の,物理的・化学的・生物的・地理的および造構的諸条件の総体。これらの諸条件の違いに対応して,それぞれの堆積環境下で特有の堆積作用が進行し,特徴ある堆積物が形成される。堆積環境の大区分としては,大陸的・漸移的・海洋的環境に三分され,それぞれが以下のように細分されることが一般的である。1)大陸的環境 陸上・砂漠・砂丘・氷河・陸水・沖積扇状地・河川・湖沼・洞穴。2)漸移的環境河口(エスチュアリー)・三角州・潟・海浜。3)海洋的環境 浅海・半深海・深海。地層はすべて,これらのいずれかの環境に堆積したものである。地層からそれらが堆積した環境を推定するには,堆積環境の一部分である構造要素(architectural element)に対応する,単層の集合である堆積相(facies, depositional facies)を,粒度・堆積構造やその他の特徴から認定し,それらの組合せである堆積相組合せ(堆積組相)を検討することで,地層を形成した堆積システムを知ることができる。
執筆者:絈野 義夫・久富 邦彦
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

