堆積相(読み)たいせきそう(その他表記)sedimentary facies

改訂新版 世界大百科事典 「堆積相」の意味・わかりやすい解説

堆積相 (たいせきそう)
sedimentary facies

地層の堆積時の環境条件を反映しているいろいろな特性の総称で,層相ともいう。地層は,堆積するときの環境条件,すなわち物質の供給源地の地質地形,距離などを反映し,また堆積区の性質,つまり陸上汽水域,海水域,あるいは大陸棚とか深海底などの違い,ときに気候帯などを反映して,特徴的な粒度組成,色,鉱物組成,化石群組成,化学組成を示す。このように,地層の特徴をその堆積時の環境条件の指示者という観点からみるとき,これを堆積相という。代表的な環境条件-堆積物の関係を示すと表のようになる。

 この分類は典型的なものを示しただけで局地的な細分は無数にあることになる。堆積相を表す術語としてはこれらのいずれの言葉も使われており,例えば,陸相,浅海相,石炭相,黒色ケツ岩相などといわれる。そのほか,特殊な化石相や地球化学相なども利用されることがある。なお,ある堆積相によって特徴づけられる地層の空間的ひろがりを明らかにすることを堆積相(層相)解析という。
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最新 地学事典 「堆積相」の解説

たいせきそう
堆積相

sedimentary facies

ある特定の地層または地層の一部分が,ある堆積環境のもとで一連の堆積作用によってほぼ同時に形成されたと考えられる場合,その堆積環境や堆積作用を示す地層の諸性質を総合してとらえたもの。R.C.Moore(1949)提唱。堆積相は他の堆積相と水平的に,また上下に隣り合って形成される。具体的には岩質や堆積構造・化石などの特徴が用いられて他と区別される。いくつかの堆積相が普遍的に相伴って産する場合,その組合せを堆積相組合せ,堆積組相あるいは提携相という。

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参照項目:堆積相解析

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「堆積相」の意味・わかりやすい解説

堆積相
たいせきそう

ある一群の地層の中で、地層はそれぞれの堆積環境の違いを反映して、岩質的にも古生物的性質としても異なる複数の地層群に分けられる。このように区分された同一の地層群のもつ特徴を堆積相という。同一時期であっても、ある堆積相をもった地層群に隣り合って、別の堆積相をもった地層群が分布する。一般的に両者境界は、堆積環境の変化に伴って時間とともに位置を変えるため、堆積相の境界と時間面とは斜交する。

[村田明広]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「堆積相」の意味・わかりやすい解説

堆積相
たいせきそう

層相」のページをご覧ください。

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