塔世村(読み)とうせむら

日本歴史地名大系 「塔世村」の解説

塔世村
とうせむら

[現在地名]津市さかえ町一丁目・鳥居とりい町・広明こうめい町・桜橋さくらばし一―二丁目・愛宕あたご町・相生あいおい町・新東しんひがし町塔世・丸之内養正まるのうちようせい町・北丸之内きたまるのうち

津城下の北に隣接し、安濃あのう郡北部丘陵の東南端、安濃川河口近くの両岸にまたがる村。伊勢参宮街道が通る。四天王寺に蔵される康平五年(一〇六二)の民部田所勘注状に「在伊勢国安濃郡一条一塔世里一坪一町」と四天王寺領の坪付を記している。これによると、「塔世里」は、安濃郡条里の一条一里、二条一里、三条一―三里、四条二里に及んでいる。

神鳳鈔安東あんとう郡に「土深御薗」(氏経書写本には「土課御薗」)との記載があり、塔世に比定する説があるが、疑問がないわけではない。御鎮座伝記紙背文書(神宮文庫蔵)に収められている延文二年(一三五七)二月の禰宜注進状で、「答世御厨」がみえ、上方口入料と石木神税を地頭押領したという理由で、給主百姓らが怠納したという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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