塗布剤(読み)とふざい

関連語 名詞

日本大百科全書(ニッポニカ) 「塗布剤」の意味・わかりやすい解説

塗布剤
とふざい

医薬品を水、エタノールエーテルグリセリン、植物油などに溶解または混和してつくった外用液剤で、皮膚または粘膜に塗布するものをいう。皮膚または粘膜に塗布して使用する剤形には、軟膏(なんこう)剤(クリーム、パスタを含む)やリニメント剤などがあるが、軟膏剤は適当な粘稠(ねんちゅう)度(粘り気があって密度が濃い)があり液剤ではなく、リニメント剤は擦り込んで用い、泥状のものもある。これらをまとめて俗に塗り薬とよんでいる。塗布剤にはピオクタニン青液、マーキュロクロム液、ヨードチンキ、ルゴール液などの消毒剤、にきびに用いるイオウ・カンフルローション(クンメルフェルド液)、あれ止めのグリセリンカリ液など、いろいろな薬剤がある。

[幸保文治]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android