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鬼怒川 きぬがわ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

鬼怒川
きぬがわ

栃木県群馬県境の鬼怒沼山(2141m)の東麓,鬼怒沼に源を発し,男鹿川,湯西川大谷川を合流して,関東平野南流茨城県常総市南部で利根川に注ぐ川。全長 176.7km。しばしば氾濫して治水の対象となった。寛永6(1629)年開削により小貝川を分離,元和~承応年間(1615~55)の開削で利根川の支流となる。古くから水運に利用されたほか,灌漑用水路により農業にも利用。上流部は瀬戸合峡竜王峡,鬼怒川ラインなどの峡谷美に恵まれ,また川俣ダム五十里ダム川俣温泉川治温泉鬼怒川温泉があり,日光国立公園に属する。鬼怒川発電所(最大出力 12万7000kW)をはじめ,多くの水力発電所が設置されている。宇都宮市北部では豊富な伏流水を採取し,上水道の水源に利用。

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デジタル大辞泉の解説

きぬ‐がわ〔‐がは〕【鬼怒川】

栃木県北西端にある鬼怒沼に源を発し、県中央部を貫流して茨城県南西部で利根川に合流する川。長さ177キロ。上流に多目的ダムや温泉が多い。古くは毛野川とよばれ、太平洋に注いでいた。

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百科事典マイペディアの解説

鬼怒川【きぬがわ】

利根川の支流。長さ177km。栃木県北部の帝釈(たいしゃく)山脈に発し川治で男鹿(おじか)川を合わせ,県中部にはんらん原をつくって南流,茨城県南西部で利根川に合する。
→関連項目五十里ダム石下[町]茨城[県]今市[市]氏家[町]宇都宮[市]上三川[町]関東平野小貝川塩谷[町]下館[市]下妻[市]関城[町]帝釈山脈大谷川高根沢[町]利根川日光二宮[町]水海道[市]南河内[町]真岡[市]守谷[市]八千代[町]結城[市]

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世界大百科事典 第2版の解説

きぬがわ【鬼怒川】

栃木県北西部,鬼怒沼湿原に源を発して県内を貫流し,茨城県西部を南流して利根川に合する川。古くは毛野(けぬ)川といわれ,絹川衣川とも書かれた。全流域面積1760.6km2,幹川流路延長176.7kmは利根川の支流中最大。上流は山間を深い渓谷となって流れ,川治で男鹿(おじか)川を合わせて南に流れ,藤原町高徳(たかとく)から平野に出,今市扇状地の北東縁を流れる間に中禅寺湖から流出する大谷(だいや)川を合わせ,宇都宮市東部を南流し,茨城県結城(ゆうき)市で田川を合わせ,守谷町において利根川に注ぐ。

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大辞林 第三版の解説

きぬがわ【鬼怒川】

栃木県西端、鬼怒沼に源を発し、県中央部を貫流し、茨城県南部で利根川に注ぐ川。長さ177キロメートル。上流に川俣かわまた・川治・鬼怒川などの温泉がある。 → 奥鬼怒

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日本の地名がわかる事典の解説

〔栃木県(茨城県)〕鬼怒川(きぬがわ)


栃木県北西部から中部、茨城県南西部を流れる川。1級河川(利根(とね)川水系)。延長177km。帝釈(たいしゃく)山脈西部の鬼怒沼に源を発し、日光(にっこう)火山群の北側を東流、日光市の川治(かわじ)温泉付近で南流に転じて関東平野に流出、茨城県守谷(もりや)市で利根川に注ぐ。上流部には本流に川俣(かわまた)ダム・川治ダム、支流の男鹿(おじか)川に五十里(いかり)ダムがある。流域には奥鬼怒温泉郷川俣・川治・鬼怒川など温泉観光地が多い。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

鬼怒川
きぬがわ

栃木県北西部、群馬県との県境近くの鬼怒沼に源を発し、栃木県中央平地、茨城県西部を南流して利根(とね)川に注ぐ川。一級河川。古くは毛野(けぬ)川といわれ、衣川、絹川とも書かれた。延長約177キロメートル、流域面積約1760平方キロメートル。上流約50キロメートルは山間を深い渓谷となって流れる。川治(かわじ)温泉において南に流れを変え、男鹿(おじか)川をあわせ、鬼怒川温泉を経て平野に出た所で、女峰(にょほう)山・赤薙(あかなぎ)山斜面に発する板穴(いたあな)川をあわせる。今市(いまいち)扇状地の北東縁を南東に流れる途中で、中禅寺(ちゅうぜんじ)湖に発する大谷(だいや)川をあわせ、さくら市から南流し、かつての扇状地を開析して低地を流れ、結城(ゆうき)市で田川をあわせ、茨城県守谷(もりや)市において利根川に合流する。上流山間の本・支流に五十里(いかり)、川俣(かわまた)、川治の多目的ダムが存し、発電、灌漑(かんがい)、洪水調節などに利用されるほか、発電専用の黒部(くろべ)ダムもあって、上流部は発電所が多い。山間部は、瀬戸合(せとあい)峡、龍王(りゅうおう)峡、国指定天然記念物の噴泉塔、鬼怒沼湿原などの観光ポイントや本・支流のイワナなどの釣り場に恵まれる。また、鬼怒川、川治、湯西川(ゆにしがわ)温泉に加え奥鬼怒温泉郷もあって、新緑、紅葉の時期はいうに及ばず、四季観光客が訪れる。中・下流部に農業用水の頭首工(とうしゅこう)(水路の頭部に設けられたダム)が築造されており、佐貫(さぬき)と勝瓜(かつうり)頭首工がおもなもの。いずれも農林省(現農林水産省)の直轄工事で施行され、佐貫から取水した農業用水は風見(かざみ)発電所を経て左岸の市堀(いちのほり)用水と右岸の逆木(さかさぎ)用水に分水され、約9000ヘクタールを灌漑する。宇都宮市の清原工業団地や耕地に用水を供給する鬼怒中央部用水事業も完了している。琵琶(びわ)湖産の稚アユなどが放流され、アイソ(ウグイ)なども釣れる。中世・近世には舟運が行われ、水海道(みつかいどう)は商港として栄え、中流の阿久津河岸(あくつかし)は会津などからの廻米(かいまい)や木炭などの積換え港であった。かつては小貝(こかい)川をあわせて太平洋に注いでいたが、江戸初期、1629年(寛永6)小貝川を分離し、また同じころ数次にわたる開削によって、利根川に注ぐように流路変更された。川の水質は全水域にわたり良好であり、水質の環境基準は、佐貫の上流はAA、下流はA類型に指定されている。[平山光衛]

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世界大百科事典内の鬼怒川の言及

【四川奉行】より

…江戸幕府の職制。1725年(享保10)に新設された勘定奉行配下の役職で,江戸川,鬼怒川,小貝川,下利根川の4川の治水事業を担当した。28年には職掌地域が関東一帯に拡大された。…

【利根川】より

…坂東太郎とも呼ばれ,筑後川(筑紫二郎),吉野川(四国三郎)とともに日本三大河という。支流数は285で,おもな河川には赤谷(あかや)川,片品(かたしな)川吾妻(あがつま)川,烏(からす)川,渡良瀬(わたらせ)川鬼怒(きぬ)川小貝(こかい)川などがあり,分流として江戸川がある。
[利根川水系の成立]
 今日の利根川は発生的に,利根川と鬼怒川の合併河川とみることができる。…

※「鬼怒川」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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