塩野原（読み）しおのはら

日本歴史地名大系

塩野原
しおのはら

• 山形県：新庄市
• 萩野村
• 塩野原

[現在地名]新庄市昭和

現新庄市の北西部、萩野（はぎの）の北西、泉田（いずみた）の北部は塩野原とよばれ、羽州街道の松並木が続く、面積一六〇〇ヘクタールの広漠たる原野であった。もと萩野のうちで、水利に乏しいため長い間放置されていた。明治に入り軍馬補充部萩野支部用地とされたが、大正一二年（一九二三）廃止。同一四年山形県立自治講習所長であった加藤完治の指導のもとに、県下の青年四〇人が旧軍馬補充部の空屋に起居を共にする拓殖講習会が行われた。同年の皇太子行啓を記念し、農家の次、三男対策の一環として、また理想農村の建設を目標として、県内から開拓者の募集を行った。昭和二年（一九二七）からは県営萩野開墾事業として引継がれ、同年から同六年まで七七戸の農家を入植させた。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」

世界大百科事典（旧版）内の塩野原の言及

【新庄盆地】より

…盆地南部は最上川に，中央部は鮭川とその支流によって盆地床の浸食がすすみ，段丘や丘陵の多い開析盆地となっている。盆地内は低起伏の丘陵によって北部の金山（かねやま）川流域の金山盆地，中央部泉田川扇状地の塩野原や指首野（さすの）川扇状地の広がる狭義の新庄盆地，小国川下流の舟形盆地などに細分される。南から流入する最上川は盆地南辺を曲流しながら本合海（もとあいかい）付近で西に向きをかえ，先行性の最上峡となって出羽山地を横断する。…

※「塩野原」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」