塵添壒囊抄(読み)じんてんあいのうしょう

改訂新版 世界大百科事典 「塵添壒囊抄」の意味・わかりやすい解説

塵添壒囊抄 (じんてんあいのうしょう)

室町時代末期に編さんされた類書。20巻,古刊本20冊。1532年(天文1)の序文編者の僧某がしるしているように,すでに流布の《壒囊鈔》の巻々に《塵袋(ちりぶくろ)》から選択した201項を本文のまま配し添え,計737項を編さんしたもの。中世的な学殖をもって,仏教世俗にわたる故事の説明がなされており,中世の学芸・風俗・言語の趣を知るべき直接の資料をもなしている。《大日本仏教全書》所収。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 吉川

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android