壁川崎遺跡(読み)かべござきいせき

日本歴史地名大系 「壁川崎遺跡」の解説

壁川崎遺跡
かべござきいせき

[現在地名]御坊市名田町野島

紀伊水道に面した海岸段丘上にある。遺物散布は、壁川崎北西端の孤丘(三七・八メートル)の南斜面(標高約一〇―三〇メートル)にみられ、その範囲は相当広い。遺跡は昭和四〇年(一九六五)頃に発見されたが、その後、ナイフ形石器や細石刃核などが確認されるに及び、先土器時代の遺跡として注目されるに至った。採集された遺物は、ナイフ形石器、木葉形などの尖頭器、細石刃、細石刃核、各種のスクレーパー、片面調整の打製石斧、石鏃縄文式土器(後期)、多種多様な剥片や石核などで、内容的に先土器時代や縄文時代の遺物が混在する公算が強い。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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