壬生庄(読み)みぶのしよう

日本歴史地名大系 「壬生庄」の解説

壬生庄
みぶのしよう

可愛えの川と志路原しじわら川が合流する付近、壬生・丁保余原ようろほよばら川井かわいなどの地を中心とする厳島社領の荘園。当庄の四至は、嘉応三年(一一七一)正月日付の伊都岐島社領安芸国壬生庄立券文(新出厳島文書)に「限東多治比苅田簗原堺、限南坂山峯并可部庄禰堺大須々木尾鼻、限西当社御領三角野堺、限北春木谷并志野坂川戸村訓郷堺」と明示され、東は多治比たじい(現高田郡吉田町多治比付近)苅田かつた(現高田郡八千代町勝田付近)、南は可部かべ(現広島市安佐北区可部町西部)、西は北部に三角野みすみの(現豊平町中原付近)、南部に品治ほんじ(現千代田町本地付近)、北は西部に山県本郡(現千代田町古保利・寺原・春木付近)川戸かわど(現千代田町川戸付近)東部くるめぎ(現高田郡高宮町来女木付近)に接する範囲と想定される。

立荘は、同立券文によれば嘉応二年五月五日付の院庁下文および同一三日付の国司庁宣により、翌年正月で、高倉天皇とその母建春門院滋子の祈祷料厳島社領であったことが知れる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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