外部監査制度(読み)がいぶかんさせいど

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「外部監査制度」の意味・わかりやすい解説

外部監査制度
がいぶかんさせいど

都道府県政令指定都市および中核都市の財務監査外部の監査人に委託する制度。 1997年の地方自治法改正により導入が義務づけられた。カラ出張や官官接待など自治体のずさんな財務管理が大きな問題となったことを受け,従来の内部監査制度を見直し,弁護士や公認会計士税理士など監査事務に精通した外部監査人に自治体の財務管理を委託しなければならないと定められた。監査契約には,年間契約によって全般的な監査を委託する包括外部監査と,特定の案件ごとに個別に契約を結ぶ個別外部監査の2種類がある。なお一般の市町村に関しては導入は任意とされている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「外部監査制度」の意味・わかりやすい解説

外部監査制度
がいぶかんさせいど

カラ出張、カラ帳簿など自治体の財務管理のずさんさが問題となったことをうけて、1996年地方自治法の改正で新たに設けられた、外部の監査人に委託して自治体の財務監査を行う制度。都道府県、政令指定都市および中核市には義務づけ、一般市町村は任意とされる。抱括的な監査契約のほか事務監査請求議会・長からの監査請求、住民監査請求などについても個別に外部監査契約を結ぶことができる。外部監査人には弁護士、公認会計士、税理士のほか国、自治体での財務に関する行政事務に精通したものが選任される。

[辻山幸宣]

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