政令指定都市(読み)せいれいしていとし

日本大百科全書(ニッポニカ)「政令指定都市」の解説

政令指定都市
せいれいしていとし

人口50万以上の市のうち政令で指定された市。大都市はもともと道府県なみの行・財政能力を有しているため、道府県から独立して、その域内において道府県と市町村の両方の事務を処理したいとの希望を有していたが、それは道府県行政の総合性・一体性には反するとみられた。この両者を妥協させたのが政令指定都市制度である。これは道府県ないしその長に属する社会福祉、衛生、都市計画、屋外広告物等、計19項目の事務を政令で指定する都市ないしその長等に委譲した(地方自治法252条の19)。また、政令指定都市は区を設置することができる。これは東京都の特別区のような地方公共団体ではなく、単に市長の権限に属する事務を分掌する行政区にすぎない(同法252条の20)。2012年(平成24)4月時点で、政令指定都市となっているのは札幌、仙台、さいたま、千葉、川崎、横浜、相模原、新潟、静岡、浜松、名古屋、京都、大阪、、神戸、岡山、広島、北九州、福岡、熊本の20都市である。

[阿部泰隆]

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百科事典マイペディア「政令指定都市」の解説

政令指定都市【せいれいしていとし】

政令で指定する人口50万人以上の市。指定都市とも略称。1956年地方自治法改正で定められ,2012年4月現在,大阪,名古屋,京都,横浜,神戸,北九州,札幌,川崎,福岡,広島,仙台,千葉,さいたま,静岡,堺,新潟,浜松,岡山,相模原,熊本市の20市。大都市行政を合理的,能率的に運営するため,道府県から社会福祉,保健衛生,都市計画,建築などの事務を移譲され,また行政監督特例が設けられているほか,行政区の設置が義務づけられている。→中核市
→関連項目秋葉[区]北[区]北[区]北[区]北[区]北[区]江南[区]堺[区]中央[区]中央[区]中央[区]天竜[区]中[区]中[区]中[区]新潟[市]西[区]西[区]西[区]西[区]西蒲[区]浜北[区]浜松[市]東[区]東[区]東[区]東[区]東[区]緑[区]南[区]南[区]南[区]南[区]南[区]南[区]美原[区]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「政令指定都市」の解説

政令指定都市
せいれいしていとし

地方自治法の「大都市に関する特例」252条の19で規定された,政令で指定する人口 50万以上の市。人口と産業の集中する大都市は,普通の小都市とは,事務の質,量や処理能力において異なるので,処理事務の拡大,行政監督の緩和または二重監督の排除自治組織(行政区である区)の新設,の 3点について特例が認められている。2012年の時点で,大阪市名古屋市京都市横浜市神戸市北九州市札幌市川崎市福岡市広島市仙台市千葉市さいたま市静岡市堺市新潟市浜松市岡山市相模原市熊本市の 20市が指定されている。

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世界大百科事典 第2版「政令指定都市」の解説

せいれいしていとし【政令指定都市】

人口50万人以上の市で,地方自治法252条の19に基づいて政令によって指定されたもの。指定都市と略称することもある。 地方自治法は大都市行政の効率化と市民利便向上のために,政令で指定する人口50万人以上の市について行財政上の特例を設けている。同法は当初,大都市制度として府県なみの権限をもつ〈特別市制〉を規定していたが,施行をめぐって大都市と府県の抗争が展開され実現しなかった(特別市)。政府は1956年,法改正し特別市制に代えて政令指定都市制度を導入した。

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知恵蔵「政令指定都市」の解説

政令指定都市

大都市制度」のページをご覧ください。

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世界大百科事典内の政令指定都市の言及

【特別市】より

…特別市は人口50万以上の市につき,法律でこれを指定する〉(265条)と定めた。しかし,府県側の反対にあって5大市を特別市に指定する法律は制定されず,地方自治法からも当該条項が1956年に削除され,代わって政令指定都市制度が法定された(252条の19,20)。政令指定都市は特別市の一種といえなくもないが,府県の区域内に存し,多くの行政分野において指揮監督を受けており,地方自治法が当初規定した特別市の趣旨からは,ほど遠い状態にある。…

※「政令指定都市」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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