夢見ヶ崎古墳群(読み)ゆめみがさきこふんぐん

日本歴史地名大系 「夢見ヶ崎古墳群」の解説

夢見ヶ崎古墳群
ゆめみがさきこふんぐん

[現在地名]幸区南加瀬・北加瀬

矢上やがみ川の東方、標高約二九―三二メートルの細長い独立台地上にある。加瀬台かせだい古墳群とも称され、本来、同台地上に存在した古墳時代前期の前方後円墳白山はくさん古墳・第六天だいろくてん古墳等を含む総称であるが、それらが湮滅してしまった現段階では確認できる台地上の高塚古墳群をさすのが一般的となっている。

昭和四五年(一九七〇)墳丘測量では円墳九基を確認している。このうち第三号墳は南に入口をもつ横穴式石室墓で、同二六年の調査で鉄釘・麻織断片・成人男子人骨片などが発掘され、築造時期は七世紀後半頃と推測される。現在石室は内部を補強して保存し、一般に公開されている。台地のほぼ中央部にある了源りようげん寺境内の第四号墳は最も墳丘の遺存状況がよく、明治四三年(一九一〇)に発掘され、獣身鏡二面と鉄斧頭が出土し、五世紀後半頃の築造と推測される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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