大乗寺前町(読み)だいじようじまえまち

日本歴史地名大系 「大乗寺前町」の解説

大乗寺前町
だいじようじまえまち

[現在地名]博多区上川端町かみかわばたまち冷泉町れいせんまち店屋町てんやまち

博多の南西部、櫛田くしだ神社の北東の辻から北に延びる道に沿う両側町。南は今熊いまぐま町・櫛田前くしだまえ町の通り、北は土居町上どいまちかみに続く。西側の大半は大乗寺境内が占める(福岡博多近隣古図)町名は大乗寺の門前町であるのに由来するとみられる。元禄三年(一六九〇)の家数一八(続風土記)。明和三年(一七六六)の家数二一・間数一〇九間余(石城志)。慶応二年(一八六六)の家数二七(博多店運上帳)。元禄一二年に国中の釜屋座・鉄問屋が定められたが、博多の九名のうちに当町の藤兵衛・三郎右衛門がいる。寛延二年(一七四九)当町の釜屋兵次が長らく当町の釜屋五兵衛に預け置いていた釜座ならびに諸道具一式の返却をめぐって争論があり、詮議の末、兵次が五兵衛に銀四貫四八〇目を差出すことで返却され解決している(津要録)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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