大光寺郷(読み)だいこうじごう

日本歴史地名大系 「大光寺郷」の解説

大光寺郷
だいこうじごう

現井口村域に比定される庄園。吉江よしえ郷・太海ふとみ郷・院林いんばやし郷・直海なおみ郷とともに石黒三箇いしぐろさんか庄のうちの一庄を構成する。領家は直海郷と同様、五摂家の一つ鷹司家である。残存史料が少なく、鎌倉時代は弘長二年(一二六二)三月一日の関東下知状(尊経閣文庫所蔵文書)に郷名がみられるのみで、その様相はわからない。南北朝時代に入り、興国二年(一三四一)地頭職が南朝の後村上天皇の綸旨により勲功の賞として侍従房弁祐に与えられている(同年一二月五日「後村上天皇綸旨」和田文書)。また貞和五年(一三四九)一一月二七日の大徳寺領文書目録(大徳寺文書)には「越中国大光寺寄進状以下拾弐通」とある。しかし文書内容不明であり、また新川にいかわ郡にも大光寺(現魚津市)という地名があるため、いずれとも決しがたい。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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