大地形(読み)だいちけい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「大地形」の意味・わかりやすい解説

大地形
だいちけい

地球内部に原因がある地殻運動形成された大規模な地表形態。大地形の規模の内容は、研究者によって異なっている。一般にその内容は、地球全体の規模からみて、広域的または中域的地形をさしている。たとえば広域的なものとして、各大陸や海洋底がある。また中域的なものとしては、大山系、火山帯、大高原、大平原楯状(たてじょう)地、島弧群、大陸棚海溝などがある。これらの地形は、空間的にも時間的にも相互に関連して形成されたものである。大地形の形成はプレートテクトニクス説で説明されるようになった。大地形の配置起伏は、自然環境、資源、自然の災害、交通、戦略などを制約する条件として重要である。

[有井琢磨]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の大地形の言及

【地形】より

…この場合同じ地形といっても,把握される規模の大小によって認識される内容が大きく異なり,地形規模により大・中・小・微地形に分けて考えられている。大陸移動説の論拠となったような,南アメリカ大陸東岸とアフリカ大陸西岸のそれぞれの海岸線の特徴から,両大陸の接着を想定し,その整合性を論ずるような場合は〈大地形〉を扱っていることになる。大陸核であるローレンシア楯状地,アメリカ大陸の西縁を占めるコルディレラ山系などの地形単位も〈大地形〉である。…

※「大地形」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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