大坂藩(読み)おおさかはん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「大坂藩」の意味・わかりやすい解説

大坂藩
おおさかはん

江戸初期、大坂(大阪市)周辺を領有した藩。1600年(慶長5)関ヶ原の戦いにより、徳川家康覇権が確定すると、豊臣秀頼(とよとみひでより)は摂津河内(かわち)、和泉(いずみ)65万石余の一大名になった。ついで1615年(元和1)大坂夏の陣で豊臣氏が滅亡すると、家康は外孫の松平忠明(ただあきら)(伊勢(いせ)亀山5万石)に、摂津、河内国内10万石を与えて大坂城主としたが、1619年忠明を大和(やまと)郡山(こおりやま)(12万石)に移封したため廃藩となった。以後、藩地は幕府直轄地となった。

藤本 篤]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android