大宇(読み)デウ(英語表記)Daewoo Group

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大宇」の意味・わかりやすい解説

大宇
デウ
Daewoo Group

大宇財閥を構成していた大韓民国 (韓国) の巨大企業グループ。 1967年にオーナー経営者が従業員5人で創業した大宇実業に始まる。繊維製品で事業を拡張し,1970年代には重工業造船業そして自動車産業にも参入して成功を収め,1980年代に入ると電子・航空産業へと事業を拡大し続けた。しかし韓国が経済破綻に見舞われた 1997年を境に,急激な拡大路線が裏目に出て負債額が急増した。そして 1999年,一時は世界 65ヵ国に現地法人子会社をもち,韓国5大財閥の一つと目されていた大宇財閥は,事実上解体されることが決まった。

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百科事典マイペディア 「大宇」の意味・わかりやすい解説

大宇[会社]【だいう】

韓国大宇(デウ)グループの親企業。1970年代に総合商社として繊維,輸出中心の貿易業を軸に成長。1981年に総合建設会社である大宇開発と合併し,総合商社機能と建設部門が相互補完する事業運営になり,韓国第2位の大財閥となる。1993年には大宇電子から半導体部門を引き受けるなど拡大を続けたが,1997年以降の経済危機で業績悪化。1999年8月,55兆ウォンの負債を支えられず,貿易,重電,建設・ホテル,自動車,電気・通信,金融サービスの6部門だけを残し,ほとんどの子会社の売却を発表。大宇グループは事実上解体した。

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