重工業(読み)じゅうこうぎょう(英語表記)heavy industry

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

重工業
じゅうこうぎょう
heavy industry

産業構造をとらえる際の概念の一つ。常識的には製造工業を中心に近代工業を2つに大別して,軽工業と重工業としてとらえるところから出発しているが,産業の実体の発展や経済理論の進歩につれてその定義はかなり変化している。通常,重工業という場合は,金属,機械,化学の三大工業部門を中心に資本財生産,投資財生産,あるいは生産財生産に重点をおいた工業領域をさすが,実際的な用語法ではさらに厳密に定義し,「厳格に用いる場合は鉄鋼および石炭工業に限られる」とする見解もある。鉄鋼,金属工業などに機械工業を加えたものを重工業とし,これに化学工業を加えて重化学工業と呼びならわす用語法もある。この場合は重工業の領域としては鉄鋼1次製品,鋳鍛鋼,圧延鋼材,金属2次製品,非鉄金属,産業用一般機械,精密機械,産業用電気機械,民生用軽電機械,自動車,船舶,車両などを中心としている。このような重工業ないし重化学工業という概念で産業をとらえるのは経済発展と産業構造の関係を理論的,政策的に的確に追究するねらいの場合が多いが,国によりまた発展段階により実情が異なるので過度に厳密に理解したり固定的に考察することはできない。

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大辞林 第三版の解説

じゅうこうぎょう【重工業】

鉄鋼・船舶・車両・動力機械など、比較的重量のある生産物や生産設備を生産する工業。 ⇔ 軽工業

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世界大百科事典内の重工業の言及

【軽工業】より

…生産物の重量が比較的軽いもの,繊維,食料品,皮革製品,木製品などを生産する工業を指す。重工業,重化学工業と対比される。軽工業は概して,生産設備に要する資本が少なく,また人間が直接に消費するものを生産する分野が多い。…

【重化学工業】より

…製造工業のうち生産物の重量の比較的重いもの,たとえば鉄鋼業,非鉄製品製造業,金属製品製造業,機械工業の重工業と,化学工業,石油製品・石炭製品製造業の化学工業とを一般的には総称する。軽工業と対比される。…

※「重工業」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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