大崎浜(読み)おおさきはま

日本歴史地名大系 「大崎浜」の解説

大崎浜
おおさきはま

[現在地名]大崎町中野

大崎上おおさきかみ島諸島では古墳時代の製塩遺跡が一七ヵ所確認され、広島県島嶼部における最大の製塩遺跡密集地域となっている。大崎上島には寛永一五年(一六三八)全村にわたって、計九町一反四畝二八歩、ぬい数四七五の塩浜が存在し(各村の寛永一五年地詰帳)、それらが揚浜であることから中世にも製塩が盛んであったことが推測される。これらの揚浜は、ほぼ近世中期頃までに「荒浜」、あるいは「畠成」となって消滅している(国郡志下調書出帳)

近世の塩業の中心は大崎浜塩田で、まず最初の入浜塩田は、延宝四年(一六七六)大崎中野おおさきなかの向山むかいやまの東側入江に築調された唐之浜とうのはま(当野浜)で、元禄元年(一六八八)に竿入れが行われ畝数五反八畝、高四石六斗四升とされた(元禄元年「中野村塩浜地詰帳」大崎町教育委員会蔵)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android