大悲山磨崖仏(読み)だいひざんまがいぶつ

日本歴史地名大系 「大悲山磨崖仏」の解説

大悲山磨崖仏
だいひざんまがいぶつ

[現在地名]小高町泉沢

阿武隈高地東縁から東に延びる低位丘陵の東端、旧浜街道の西側に位置する。字薬師前やくしまえの薬師堂石仏および阿弥陀堂石仏、字後屋うしろやの観音堂石仏(相馬三十三観音の第二七番札所)からなり、以上は国指定史跡で大悲山石仏ともよばれる。大同二年(八〇七)徳一の作と伝えるが(奥相志)、様式的には平安後期の造仏といわれる。石仏は丘陵南および東斜面の第三紀凝灰岩質砂岩に、平らな天井と湾曲した後壁をもった龕をうがち、諸尊台座とともに高肉彫している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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