朝日日本歴史人物事典 「大森虎之助」の解説
大森虎之助
生年:明治3?(1870)
明治大正期の気象学者。明治20(1887)年,18歳で秋田測候所に出仕,25年に富山県伏木測候所に配置換えになり,のち所長。蜃気楼の研究などで優れた業績を残したが,大正10(1921)年11月に台風が来襲,迷走して各地に甚大な被害を与え,北陸地方にもおよんだ際に,その予報に失敗した責任を感じて,海に入水の上自死した。のちに新田次郎が『迷走台風』という小説で大森を扱って有名になった。
(村上陽一郎)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報