大浦慶(読み)おおうらけい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「大浦慶」の意味・わかりやすい解説

大浦慶
おおうらけい
(1828―1884)

幕末・維新期の女性貿易商で日本茶輸出の開拓者。肥前国(長崎県)生まれ。オランダ通詞(つうじ)品川藤十郎の紹介で、出島(でじま)在留のオランダ人テキストルに肥前嬉野(うれしの)茶の販路開拓をもちかけた。1853年(嘉永6)ついにトランクに身を隠して国外脱出に成功、清(しん)国上海(シャンハイ)に渡り製茶・交易法を学び、帰国後、日本茶の輸出を実現させた。多くの利益を得たが、坂本龍馬(りょうま)、高杉晋作(しんさく)らの幕末の志士援助を惜しまなかったことでも知られている。

[加藤 章]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「大浦慶」の解説

大浦慶 おおうら-けい

1828-1884 幕末-明治時代の貿易商。
文政11年6月19日生まれ。肥前長崎の油商大浦太平次の娘。嘉永(かえい)6年オランダ商人テキストルを通じて,嬉野(うれしの)茶の見本イギリス,アメリカ,アラビアにおくる。3年後,イギリス人商人から大量の注文があり,九州各地から1万斤(6t)をあつめて輸出。長崎在住の実業家グラバーと親交をむすび,坂本竜馬,大隈重信らを援助し,「大浦のお慶さん」としてしたしまれた。明治17年4月17日死去。57歳。

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