朝日日本歴史人物事典 「大炊御門家信」の解説
大炊御門家信
生年:文政1.6.8(1818.7.10)
幕末維新期の公家(清華家)。大炊御門経久の子で,兄経尚の養嗣子となる。安政1(1854)年権大納言となり,同5年,条約勅許に反対する有志堂上88名の「列参」に参加。元治1(1864)年の禁門の変後は,長州派の廷臣として,参朝停止および他人面会・他行禁止に処せられた。慶応1(1865)年赦免され,同3年内大臣となり,同年10月の大政奉還に際し国事御用掛も兼任。翌月,左大臣近衛忠房らと共に,太政官の再興などを建議したが実現せず,まもなく右大臣に転じ,王政復古の政変によって再び参朝停止となる。
(箱石大)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報