大羽村(読み)おおばむら

日本歴史地名大系 「大羽村」の解説

大羽村
おおばむら

[現在地名]益子町上大羽かみおおば下大羽しもおおば

八溝やみぞ山地の北向きに広がる山間にあり、南端雨巻あままき(五三三・三メートル)を源とする大羽川と栗生くりゆう川が北流する。東は深沢ふかさわ(現茂木町)、西は益子村山本やまもと村、南は常陸国茨城郡門毛かどげ(現茨城県西茨城郡岩瀬町)、北は大沢おおさわ村。古くは「尾羽」と書く。建久五年(一一九四)宇都宮朝綱は公田押領のかどで流罪となり、赦免ののち尾羽おば山に地蔵院を建立して隠棲し、尾羽入道と称したという(「宇都宮系図」下野国誌)。当村内には宇都宮朝綱勧請と伝えるつな神社や宇都宮家代々の墓所もあり、宇都宮氏と深いかかわりをもち尊崇と保護を受けていた。宇都宮氏改易後の慶長七年(一六〇二)黒羽藩大関氏が加増された六千石余のうち、上大羽村九四〇石余、下大羽村四四二石余が含まれ、以後黒羽藩領となる(「黒羽藩領知高書上」宇都宮大学附属図書館蔵)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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