日本歴史地名大系 「大見縄文遺跡」の解説 大見縄文遺跡おおみじようもんいせき 愛媛県:越智郡大三島町大見村大見縄文遺跡[現在地名]大三島町大見大三島の西岸内湾部の好位置にあって、いまは泉状の低地部となっている。当所出土の爪形・刺突・条痕などの文様をもつ土器片は上浦(かみうら)町萩の岡(はぎのおか)や波方(なみかた)町水崎(みずさき)にもみえ、縄文前期のものとして倉敷市羽島(はしま)・磯の森(いそのもり)などの遺跡の土器に比定され、今から約六千年前のものと考えられる。本島内出土土器中最も古いものに属するが、これに前後する石器が上浦町の盛(さかり)・甘崎(あまざき)、宮浦の深山(みやうらのみやま)などに有舌尖頭器として伝えられているから、当大見の周辺には縄文前期よりさらに古い人々の往来があったかもしれない。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報