日本歴史地名大系 「大通寺古墳群」の解説 大通寺古墳群だいつうじこふんぐん 滋賀県:大津市中部地域赤塚村大通寺古墳群[現在地名]大津市滋賀里二丁目おぼろ池(いけ)川の南に広がる丘陵の南東緩斜面を利用して築かれた古墳時代後期の群集墳で、昭和四三年(一九六八)・同五二年・同五三年の発掘調査により二五基の古墳が明らかになっている。いずれも内部主体に横穴式石室をもつものだが、周辺地域の同時期・同系統の群集墳とはやや状況を異にし、きわめて変化に富んだ横穴式石室が築かれていた。まず横穴式石室の開口方向は大半が南かそれに近い方向を示しているが、一三号墳だけは南西方向を示す。次に遺体を埋葬する玄室部の平面形態については、当地域に特徴的にみられる横長および正方形プランをもつものは三例(三号墳・一六号墳・一八号墳)あるが、大半は横と縦の比が一対二前後の数値を示す縦長プランをもつ。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by