大門(仏寺)(読み)だいもん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「大門(仏寺)」の意味・わかりやすい解説

大門(仏寺)
だいもん

敷地や廓(くるわ)の境界に建てられる門。仏寺では南大門、東大門などと、建つ位置の方位を冠してよぶ。一般に正面入口の門を大門とよぶことが多い。大門には二重門、楼門、八脚(はっきゃく)門、四脚(しきゃく)門などがあり、形式はとくに定まっていない。仏寺の大門には、その両側に祀(まつ)られる尊像によって、仁王(におう)門(二王門)、二天門などの名のあるものもある。古代宮城にあっては朝堂の南門を大門とも称した。また、近世では遊廓(ゆうかく)の入口の門は大門(おおもん)の名でよばれている。

[工藤圭章]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例