天骨(読み)テンコツ

デジタル大辞泉 「天骨」の意味・読み・例文・類語

てん‐こつ【天骨】

[名・形動ナリ]
生まれつき備わった姿や性質。てんこち。
「―仁ならず、生命を殺すことを喜ぶ」〈霊異記・上〉
生まれつき備わった才能や器用さ。また、それらが備わっているさま。てんこち。
「―ナ人」〈日葡

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精選版 日本国語大辞典 「天骨」の意味・読み・例文・類語

てん‐こつ【天骨】

〘名〙
① 生まれつき。天性
万葉(8C後)一七・三九七六・右七言詩序文「所謂文章天骨習之不得也」
※幸若・未来記(室町末‐近世初)「てんこつの物の上手が、〈略〉われおとらじとぞくるひける」
② (形動) 生まれつきの才能や器用さ。また、それらがそなわっていることや、そのさま。
※権記‐長保三年(1001)一〇月七日「舞腰得天骨、可神妙
毎月抄(1219)「もしわれにこえて物をもたかく案じ、すぐれたる姿を天骨とよむ人あらんに、かやうに提撕せばなにかよろしく侍るべき」
日葡辞書(1603‐04)「Tencotna(テンコツナ)ヒト」 〔袁宏‐三国名臣序賛〕
③ 生まれつきの骨格。〔杜甫‐天育驃騎歌〕

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普及版 字通 「天骨」の読み・字形・画数・意味

【天骨】てんこつ

天性。

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