ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「太陽系の起源」の意味・わかりやすい解説 太陽系の起源たいようけいのきげんorigin of the solar system 銀河系内を漂う星間雲がみずからの重力により収縮し,原始太陽とそのまわりを円盤状に取り巻くガスとちりの雲(原始太陽系星雲)がつくられた。その後,徐々にちりが赤道面(円盤面)に沈澱して薄い層を形成するが,この層はまもなく重力的に不安定になってばらばらになり,多数の微惑星へと分裂した。この微惑星が衝突と合体を繰り返し,地球型惑星と木星型惑星の核をつくったと考えられる。木星型惑星はのちにガスをまとって今日の大きさにまで成長した。原始太陽系円盤内のガスの大半は太陽風によって吹き払われたため,残っていない。国立天文台野辺山宇宙電波観測所が,オリオン星雲とおうし座の暗黒星雲の中に,回転する円盤と考えられる分子ガス雲を世界で初めて観測した。その後,電波観測や赤外線観測によって多数の原始惑星系円盤が発見されている。これは,円盤状の星雲の中での惑星系形成理論を支持するものである。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by