精選版 日本国語大辞典 「太陽風」の意味・読み・例文・類語
たいよう‐ふう タイヤウ‥【太陽風】
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太陽から流れ出ているプラズマの流れ。200万K(ケルビン)という高温のコロナ中のプラズマ粒子は、高速で運動をしている。コロナのプラズマの主成分の陽子は秒速200キロメートルという速さで動きまわっている。しかし太陽は質量が大きいので、太陽表面からの脱出速度は秒速617.5キロメートルであり、高速の粒子であっても表面近くからは逃げられない。しかし、重力は離れるほど弱くなるので、太陽中心から太陽半径の3~4倍離れたコロナ領域(ここも高温である)では脱出速度を超えるようになり、太陽の引力を振り切って外に流れ出し太陽風となる。活動領域上のコロナは磁力線がループ状に閉じているのでプラズマは流出しにくいが、コロナ・ホールでは磁力線が外に向かって開いており流出しやすい。そこから流出する太陽風は3~4日かかって地球に到達する。地球近傍の太陽風は粒子密度が1立方センチメートル当り1~10個、温度約10万K、秒速300~800キロメ-トルで、10万分の1ガウス程度の弱い磁場を有する。太陽風の影響により、地球は地球磁気圏を形成するし、彗星(すいせい)は長い尾をなびかせる。太陽風はパーカーEugene N. Parker(1927―2022)が1958年に存在を理論的に予想し、1960年代の初期の人工衛星により発見された。
[日江井榮二郎]
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…事実人工衛星からの観測で,地球付近で数百km/sというガスの流れがあることが知られている。これが太陽風である。さらにこの風は間欠的に強くなり,それが,地磁気のじょう乱と同じく,27日の周期である期間繰り返されることが判明している。…
…太陽のフレアにともなって放射される太陽宇宙線(おもに高エネルギーの陽子)および高速プラズマ流(太陽風)が,それぞれ平均数時間後および1~2日後に地球に到達し,極域をはじめ世界的規模で電離圏を数日間にわたって激しく乱す現象をいう。電離圏あらしによって電離層伝搬の電波を利用している種々の無線通信が障害を受ける。…
※「太陽風」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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