翻訳|nebula
雲のように見える天体ということで星雲と呼ばれたが,星雲の中には,われわれの銀河系内の星間物質が光り輝いているものと,銀河系のはるか外側にあって,数十億個から数兆個の恒星の大集団であるものとの二つがあり,前者を銀河系内星雲,後者を銀河系外星雲と呼んでいた。現在では,これを区別して,銀河系内星雲を単に星雲,銀河系外星雲を銀河galaxyと呼んでいる。むろん,銀河系の外にある他の銀河にも星雲は存在し,観測されている。
星雲は銀河系円盤部の星間空間にある気体,または固体微粒子からの光で,太陽から数千光年以内にある天体である。その見え方で次の3種類に分けられた。第1は星間ガスが電離して輝線を発するもので輝線星雲といい,またみずから光を発するので発光星雲,あるいは星間空間の気体であるからガス状星雲ともいう。第2は星間固体微粒子が近傍の恒星の光を反射散乱して輝いているもので反射星雲という。第3は星間固体微粒子の濃密な部分が一般星野の光を覆い隠して暗黒星雲として見える。これらの輝線星雲と反射星雲と暗黒星雲は,それぞれ独立に現れることもあるが,それらは同一の領域に入り乱れて見えている場合が多い。輝線星雲は銀河系内部の天体現象として見直すと,恒星がその生涯の晩年に質量を放出してつくる惑星状星雲,恒星が爆発してとび散ってできる超新星の残骸,若いO型星から放射される紫外線で星間ガスが電離してできるHⅡ領域などに分けられる。実際には惑星状星雲を除く輝線星雲と反射星雲を合わせて〈散光星雲〉と呼ばれてきている。したがって星雲の名称と分類をまとめると次のようになる。
小望遠鏡で眺めると木星や土星などの惑星のように円盤状に見える星雲が惑星状星雲である。色は緑色で酸素の電離イオンから放射される5007Åと4959Åの輝線が強い。そのほか窒素,ネオン,硫黄,アルゴン,それからもちろん,水素やヘリウムの輝線が見られる。惑星状星雲の光は主として電離ガスの発する輝線からなっているので,輝線星雲,発光星雲,ガス状星雲などと呼ばれた。惑星状星雲の水素やヘリウムのガスを電離しているエネルギー源は,中心星が放射する紫外線である。水素を電離するには波長912Å,エネルギー13.6eVの光子で十分だが,ヘリウムをも電離するには波長504Å,エネルギー24.6eVの光子が必要である。中心星は表面温度が5万~10万Kの紫外線を豊富に放射する高温度星である。
惑星状星雲のガスは秒速20kmくらいで中心星から拡散運動をしている。惑星状星雲は星の進化の最期の段階において赤色巨星がその外層大気をすっぽりと脱いで白色矮星(わいせい)に変身するその転換期の現象である。秒速20kmという拡散速度は赤色巨星の星の表面から重力を振り切って外層大気がとび出すことのできるちょうどぎりぎりの脱出速度に一致している。赤色巨星にはもともと星の大気が膨張と収縮を繰り返す脈動変光星が多いが,やがてその脈動の振幅がしだいに大きくなって,星の大気が全体としてとび出していってしまう。そのあとに中心星として高温の中心核がはだかで取り残される。放出されたガスは,しだいに拡散して密度が低くなると全体として電離して輝く。高温度の中心星は強い紫外線を出しているので,周囲のガスがその紫外線を吸収して電離するのである。電離ガスの自由電子は1万K以上になって他の多くの元素の原子に衝突して電離させる。それらの電離ガスが放射する多くの輝線が可視光の波長域にあるために,惑星状星雲は可視光では中心星よりもはるかに明るく見え,ときには中心星が暗すぎて見つからないことさえある。惑星状星雲のガスは4万年くらいの後には星間空間に拡散して希薄になり消えていく。そのガスは太陽質量の20%くらい,半径は0.1~2.0光年(6000~1万天文単位)で輝いている。太陽からの距離2000~3000光年以内の明るい惑星状星雲には,こぎつね座の亜鈴状星雲,みずがめ座の土星状星雲,こと座の環状星雲,おおぐま座のふくろう星雲などと,表面の模様によって固有名がついている。銀河系内に1000個余りが知られていて,いて座の銀河中心方向に数多く密集している。
おうし座のかに星雲,はくちょう座の網状星雲などの星雲は超新星の残骸である。水素,ヘリウム,窒素,酸素,ネオン,硫黄などの強い輝線がある。それらの輝線放射のエネルギー源は超新星の爆発によっている。超新星は1秒以下の時間に急激に恒星が中心に向かってつぶれて星の中心部が一瞬のうちに高温高圧となり強い衝撃波を発する。超新星の爆発時に恒星の明るさは1万倍にもなり,X線,γ線,紫外線なども放射される。しかし,大部分のエネルギーは超新星残骸の中に衝撃波の爆発運動として保持されてそのあと少しずつ使われる。すなわち,初めの1000年くらいの間は毎秒4000kmもの高速度で星の破片を四方八方へ跳ねとばして10光年くらいに広がる。かに星雲が代表例である。次の1万年くらいに衝撃波は周囲の星間物質を加熱して進み続け速度は毎秒100kmくらいにまで減速する。加熱された星間ガスは100万Kにもなって30光年ほどの距離まで広がっていく。その後の10万年は爆発速度がしだいにおそくなり温度も冷えてくる時期で,網状星雲はそのような時期にある。このように超新星残骸は,超新星の爆発で生じた衝撃波のエネルギーによって光っている。超新星の残骸のこのような高温ガスは可視波長域の輝線ばかりでなく,強いX線も放射する。衝撃波面では星間物質が急激に圧縮されるので高エネルギー電子の加速が起こり,この電子がやはり圧縮された強い銀河磁場にまきついて電波を発する。超新星は恒星の生涯の最期に起こる核爆発であるが,同じ最期でも静かに惑星状星雲をつくって白色矮星になる恒星との違いは,恒星の質量にある。質量が大きいと恒星の中心部にある原子炉の自動制御がきかなくなって超新星になるのである。超新星が爆発して星の破片がとび散ったあとの中心には,しばしばパルサーが発見される。これは半径10kmくらいの中性子星で,白色矮星よりもまた一段と高密度の星である。超新星の残骸は,超新星爆発時に蓄えられた衝撃波の運動エネルギーのほかにその中心の中性子星からもエネルギーを補給されている。そして銀河系の中における超新星残骸の役割は星間物質への運動エネルギーの供給である。
オリオン星雲,ばら星雲,三裂星雲,干潟星雲などのように若い散開星団に伴って見える散光星雲をHⅡ領域という。HⅡ領域とは水素ガスが電離している星間空間の領域という意味で,中性水素のHⅠに対比して用いられた。散開星団が生まれてその中に紫外線を放射する高温の星があると,それが励起星となってHⅡ領域をつくる。紫外線を放射する星はO型星が典型で,HⅡ領域として光っている星間物質は,散開星団の星が生まれてきた母胎であり,星が誕生しつつあるところでもある。星間空間にもし密度一様の星間物質が広がっていたならば,O型星からでた紫外線は中性水素を電離するために消費されてO型星を中心とした球形のHⅡ領域ができ,その外は中性水素のHⅠ領域のままという状態になるはずである。ところが,そのとき,HⅡ領域の電離ガスの内部圧力は電離の結果,外のHⅠ領域に比べてはるかに高くなっているので,その境界を外側へ押し広げる。その影響で,HⅡ領域の密度が低下すると,電離のために消費していた紫外線に余裕がでてくるので,さらに外のHⅠ領域を電離してHⅡ領域に変えることになる。こうして,HⅡ領域はO型星の誕生とともにしだいに膨らんでいく。HⅡ領域ではO型星は複数個あることが多く,時間差をおいて散開星団が生まれてくることもある。またO型星の温度は3万Kから4万Kなので,水素を電離する紫外線は豊富だが,ヘリウムまでは電離できない。この点でも,惑星状星雲とは異なる。HⅡ領域の電離ガス中の自由電子の温度は約1万Kである。この温度は,紫外線を吸収して水素原子からたたき出される電子に与えられるエネルギーと,その電子が窒素や酸素の原子に衝突して励起させるときに失うエネルギーとの収支バランスで決まっている。1個のO型星がつくることのできるHⅡ領域の大きさは100光年くらいである。HⅡ領域の電離ガスは可視波長域の輝線ばかりでなく連続電波を出している。電波は反射星雲からはでていないし,暗黒星雲によって覆い隠されることもないので,HⅡ領域の識別に有効である。天の川に沿った電波の強度分布地図と散光星雲の写真を比べてHⅡ領域を確認できる。
オリオン座やいっかくじゅう座の若い散開星団の近くには,ぼんやりとした小さい星雲が付随している恒星がある。NGC1333やNGC1999などである。それらの星雲は濃い星間固体微粒子の雲が星の光に照明されて光っている反射星雲で,恒星のスペクトルと同様の連続スペクトルを示す。反射星雲の光は,照明星から放射状の方向に偏光していることからも固体微粒子の反射散乱光であることがわかる。NGC1999では新しく生まれた星が,濃い星間固体微粒子の雲の中から顔を出して,そのまわりを照らし始めたばかりである。NGC1333では星間物質の濃い雲から離れた星がそのまわりを照らしている。このような生まれたばかりの星は,まだ星の内部が不安定で,おうし座T星型変光星となって不規則に変光する星が多い。その場合は,照明される反射星雲の明るさも変光し,変光星雲と呼ばれる。
質量が太陽の3倍以上の恒星は,高温になって,紫外線を放射してHⅡ領域をつくるが,それ以下の質量の恒星は反射星雲をつくるだけである。もちろん,オリオン星雲をはじめすべてのHⅡ領域には星間固体微粒子があるので,反射散乱光の成分が含まれている。星の進化は大質量の恒星から先に進むので,1億年をこえる年齢の散開星団には,もうHⅡ領域をつくる高温度星はなくなって,近くの星間固体微粒子が反射星雲として見える。プレヤデスの写真には,それぞれの恒星の近くにはけで掃いたような反射星雲が見えるのは,この時期にあたる。
オリオン座の馬頭星雲,みなみじゅうじ座の石炭袋などが有名である。天の川の明るい星野光を背景にして,その光を遮り覆い隠しているのが暗黒星雲である。しかし,暗黒星雲は完全に不透明ではなく,向こう側の星の明るさが1.5等,すなわち1/4くらいに暗くなって見えているのがふつうである。そのために,星野の星の表面密度が周囲よりも低くなっている。暗黒星雲を透かして見える恒星は,1.5等暗く見えるだけでなく,短波長の青い光が吸収散乱されるので色が赤くなって見える。このことから暗黒星雲をつくっている星間固体微粒子の大きさは光の波長と同程度または以下,すなわち1μm以下であることがわかる。この星間固体微粒子は反射星雲の固体微粒子とまったく同じもので,近くに照明星がなくて背景に明るい星野光や散光星雲があると暗黒星雲として見えるのである。これらの固体微粒子は,いわば宇宙の塵で,星間空間にある炭素,マグネシウム,ケイ素,鉄などの重い元素はほとんど塵になっている。暗黒星雲では固体微粒子の密度が高い。それに比例して星間気体の密度も高くなっている。暗黒星雲の中では水素ガスは原子状態でなく水素分子となっていて,またその温度は10Kくらいに冷えていて,分子の運動する速度もゆるやかとなり星ができやすくなっている。星が生まれて近くにHⅡ領域ができると,50Kくらいに温度が上がる。暗黒星雲は直径10光年くらいの大きさで,太陽の数千倍の質量をもっている。それらが,銀河系の渦状腕に集まって巨大分子雲になる。暗黒星雲の特殊なものとして,大きさはふつうの1/100くらいで,密度は1000倍という丸いグロビュールがある。ばら星雲の中に多数見られるもので,恒星の胞子と呼ばれている。
星雲のカタログは,惑星状星雲,散光星雲,暗黒星雲に分けられていることが多い。この場合は,散光星雲の中に,超新星の残骸,HⅡ領域,反射星雲が含まれている。これは写真で見ただけでは必ずしも識別できないことが多いからである。反射星雲は写真ではHⅡ領域と見分けられないが,一方では,すべてのHⅡ領域は反射星雲と同居している。また,超新星の残骸の写真を見ても,かに星雲と網状星雲を除いて,多くはHⅡ領域や反射星雲と入り乱れて分布しているので,散光星雲としてまとめられているわけである。そればかりか散光星雲を背景にして,暗黒星雲が見えていることも多い。三裂星雲の裂け目や,ばら星雲のグロビュールなどはその例である。さらには,北アメリカ星雲とペリカン星雲などは,暗黒星雲によって分離して見えているが実は一つのHⅡ領域である。
散光星雲に関連した天体現象を考えてみる。銀河系の渦状腕において銀河回転の密度波によって圧縮された暗黒星雲の集りである巨大分子雲の一部から散開星団が生まれる。暗黒星雲の中から星が誕生すると,近くの暗黒星雲を照明して反射星雲ができ,O型星はHⅡ領域をつくる。巨大分子雲の中を密度波が進むにつれて,数千万年の時間差を置いて次々と散開星団が生まれる。O型星は進化が速いので1000万年くらいのうちに超新星の爆発をする。その衝撃波が暗黒星雲にぶつかる。ここでも星の誕生が起こってO型星,B型星のアソシエーションをつくる。このような連鎖反応が起こっているところでは,超新星の残骸,HⅡ領域,反射星雲が入り乱れていて分離することはできない。
執筆者:石田 蕙一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
銀河系内にあるガスとダスト(塵(ちり))からなる星間物質が、さまざまな原因で光って見えたり、逆に光を吸収して暗く見えたりするもの。双眼鏡や小型望遠鏡で見ると、星のような点光源とは違ってぼんやりと広がって見える。歴史的な経緯から、単に「星雲」とよばれてきたが、あいまいさが残るので、現在では、各種の星雲の性質を反映した分類ごとにつけられた名称が用いられることが多い。全体を総称する場合には、ガス星雲ということもある。
[岡村定矩]
天体望遠鏡の性能が悪かった時代には、はっきり星とわかる点光源以外の、ぼんやりと淡く見える天体をすべて星雲とよんでいた。星の集まりは星団とよばれていたが、実際には星団であってもぼんやりとしか見えなかったものは星雲とされることもあった。このようなぼんやりとした「星雲」は、彗星(すいせい)(ほうき星)と紛らわしいので、当時のコメットハンターには困りものだった。フランスのコメットハンターであったC・メシエは、1771年から1784年にかけて、彗星と紛らわしいこのような天体103個を収録した『メシエ・カタログ』を出版した。このカタログに掲載された天体はメシエ天体とよばれ、カタログ番号の頭に記号Mをつけて、M31などとよばれる。
この後1856年には、F・W・ハーシェルの息子のJ・F・W・ハーシェルが、約5000個の星雲と星団を含むGeneral Catalogue『一般カタログ』を出版した。ドライヤーはこれを増補改訂して、1888年に7840天体を含むNew General Catalogue of Nebulae and Clusters of Stars『NGCカタログ』を編纂(へんさん)し、さらに、5836天体を含む二つのIndex Catalogue『ICカタログ』を1895年と1905年に出版した。これらのカタログにある天体は、カタログ番号の頭にそれぞれNGCとICをつけて、NGC224やIC10などのようによばれる。
その後、NGCカタログやICカタログで星雲と分類された天体には、天球上の分布に大きな違いのある二種類のものがあることがわかった。一つは天の川に沿って分布し、もう一つは天の川を避けるように分布していた。性能のよい望遠鏡で見ると、後者の中には渦巻き模様が見られるものがあり、それらは渦巻星雲とよばれるようになった。
20世紀初頭になっても、宇宙の大きさとその中での太陽の位置はまだよくわかっておらず、渦巻星雲の正体もわかっていなかった。天文学者の考えには大きく二つのものがあった。天の川は多数の恒星の集団であることは共通していたが、一つの考えでは、太陽はその集団の端にあり、渦巻星雲はその集団の中で星がガスから誕生しているようすであるとした。もう一つの考えでは、太陽は集団の中心近くにあり、その外にも同じような規模の恒星の大集団(島宇宙)が多数あって、渦巻星雲はそれらの姿であるとした。
1920年に、これら二つの考え方の代表者であるシャプリーとカーチスHeber Doust Curtis(1872―1942)が、アメリカ国立科学院でそれぞれの主張を戦わせる公開討論会が行われた。これは後に、The Great Debate(大論争)とよばれるようになった。ここでは決着がつかなかったが、1923年にハッブルが渦巻星雲(M31)にセファイドとよばれる変光星を発見して論争の決着がついた。セファイドが見つかると距離を測ることができ、その結果M31は天の川恒星集団のはるか外にある島宇宙であることがわかった。
島宇宙は銀河系外星雲とよばれた時期もあるが現在では銀河(galaxy)とよばれている。天の川恒星集団も一つの銀河であるが、われわれの住む銀河ということで、銀河系とよんで区別している。これに対して、天の川に沿って分布する星雲は、銀河系内の星間物質が光るものである。これらは銀河系外星雲に対して銀河系内星雲とよばれた時期もあるが、現在ではあまり使われない。
[岡村定矩]
散光星雲あるいはガス星雲とよばれるものには、反射星雲と発光星雲がある。反射星雲は、ガスに混じっているダストが近くの星からの光を反射・散乱して光っているものである。発光星雲はHⅡ領域(あるいは電離水素領域)ともよばれ、水素ガスが高温度星から放たれる紫外線で熱せられて発光しているものである。低温度のガスが濃く集まっているところは、ガスに混じっている濃いダストが背後から来る光を遮るので、空の上で周辺より暗く(黒く)見える。これは暗黒星雲とよばれる。反射星雲、発光星雲(HⅡ領域)、および暗黒星雲は、星間物質の分布状態とそれを照らす星との関係によって、星間物質が可視光で異なった見え方をするものに対してつけられた名前であるので、星生成領域ではそれらが複雑に絡み合って共存しているようすがよく見られる。
惑星状星雲は、低質量星の進化の最終段階で星から噴き出されたガスが中心の高温度星からの紫外線に照らされて光るものである。また、大質量星の進化の最後に起こる超新星爆発で吹き飛ばされたガスが光っているものは超新星残骸とよばれる。
それぞれの星雲についてのより詳しい説明は、当該項目を参照されたい。
[岡村定矩]
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(土佐誠 東北大学教授 / 2007年)
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…その多くは我々の銀河系の外側,はるか遠方にあるために,比較的近距離のマゼラン銀河やアンドロメダ銀河でも,肉眼や小望遠鏡に淡い雲のようにしか映らない。かつてはその見かけによって〈星雲nebula〉として一括されていたが,1925年にE.ハッブルによって〈アンドロメダ星雲〉を含む3個の〈星雲〉にセファイド型変光星が同定され,その距離が推算されるに及んで,星雲の一部がわれわれの太陽系を包む巨大な恒星の集りである銀河系の外にあって,銀河系と同等の規模をもつことが明らかになった。このため,銀河系外星雲extragalactic nebulaと呼んで輝線星雲,散光星雲,惑星状星雲などの銀河系内星雲と区別される。…
…1光年は約9.5兆km)。 空には惑星や恒星のほかに,星雲と呼ばれるぼんやりしたかすかな天体が多数見られる。フランスでC.メシエが103個の星雲や星団の表を作成した(1781)のに続き,ハーシェル父子をはじめ多くの観測者がさまざまな星雲表を発表した。…
…その多くは我々の銀河系の外側,はるか遠方にあるために,比較的近距離のマゼラン銀河やアンドロメダ銀河でも,肉眼や小望遠鏡に淡い雲のようにしか映らない。かつてはその見かけによって〈星雲nebula〉として一括されていたが,1925年にE.ハッブルによって〈アンドロメダ星雲〉を含む3個の〈星雲〉にセファイド型変光星が同定され,その距離が推算されるに及んで,星雲の一部がわれわれの太陽系を包む巨大な恒星の集りである銀河系の外にあって,銀河系と同等の規模をもつことが明らかになった。このため,銀河系外星雲extragalactic nebulaと呼んで輝線星雲,散光星雲,惑星状星雲などの銀河系内星雲と区別される。…
…こうして生まれたばかりの星を原始星という。星間空間にあるガスと星間塵の雲は,星に照らされて散光星雲として見えたり,あるいは背後の星を隠して暗黒星雲として観測される。とくに密度の高いガス雲の内部では,水素分子,一酸化炭素や,より複雑な有機分子が形成されていて,電波でわかる雲として観測される。…
※「星雲」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...
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