失活(読み)シッカツ(その他表記)deactivation

デジタル大辞泉 「失活」の意味・読み・例文・類語

しっ‐かつ〔‐クワツ〕【失活】

[名](スル)化学物質などの活性が失われ、反応を起こさなくなること。不活性化。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「失活」の意味・わかりやすい解説

失活
しっかつ
deactivation

物質がなんらかの変化を行うか,なんらかの機能を果す場合には,原系のエネルギー以上のエネルギーをもつ活性化状態を経て生成系に移るか,またはその機能を果す。活性化状態のエネルギーと原系のエネルギーとの差,すなわち活性化エネルギーが失われる現象を失活という。失活の現象は熱エネルギー放出として行われるもの,他原子または分子との衝突発光などによって行われるものなど種々の型がある。たとえば半導体の失活では,熱や光が放出され,酵素や触媒の失活では種々の型式でのエネルギーの放出や分子構造の変化が行われるものと考えられるが,結果として反応が進行しなくなる。

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