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奇異雑談集 きいぞうだんしゅう

世界大百科事典 第2版の解説

きいぞうだんしゅう【奇異雑談集】

江戸初期の怪談集。1687年(貞享4)刊。6巻。成立は古く,1573年(天正1)ころか。序文によれば,江州佐々木氏に仕えた中村豊前守の子が編集したとあり,諸国の怪談30話,中国の《剪灯(せんとう)新話》等から4話を集めている。怪談集は仮名草子に《お伽物語》《因果物語》《御伽婢子(ぼうこ)》などがあるが,成立がそれらより古いとなれば,江戸時代怪異小説のはしりとも言うべきであろう。越中で殺された足軽の亡霊が旅人に会う話,僧がにわかに女となる話,頭上に口がある女の話など奇談が多い。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

世界大百科事典内の奇異雑談集の言及

【説話文学】より

…前者は南北朝時代に集成された安居院(あぐい)流の語り物集で,中世本地物語の一源流と見られ,後者は室町初期に成った伝統的な三国説話の集成書ながら,仏教説話集的性格から座談形式の伽(とぎ)物語的作品に移行している点が見のがせない。室町末期から近世初期にかけては,《奇異雑談集》のごとき怪異説話集や《醒睡笑(せいすいしよう)》のごとき笑話集の出現を見たが,それらは説話文学としての独自の展開を遂げることなく,新興の文学ジャンルの中に埋没していった。近世説話集の一部が仮名草子や噺本(はなしぼん)に組みこまれ,一部が随筆文学に編入されたごときがその好例である。…

※「奇異雑談集」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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