普及版 字通 「婆(漢字)」の読み・字形・画数・意味
婆
常用漢字 11画
[字訓] ばば・はは
[説文解字]
[字形] 形声
声符は波(は)。〔説文〕十二下に「は奢るなり」とあり、〔韻会〕に引く〔説文〕には「一に曰く、老女のなり」とあって、(ば)は婆と同義の字である。般に般楽の意があり、は婆娑(ばさ)として舞う義の字であろう。波にも動揺・起伏の意があり、婆とは婆娑の状をいう。また老母・老婦の意に用いる。
[訓義]
1. 舞うさま、婆娑。
2. ばば、老女、そのぐずつくさまよりいう。
3. はは、方言。また、じじをいうことがある。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕婆 ハハ 〔立〕婆 トラカス・ハハ/婆娑 マフ 〔字鏡集〕婆 ハハ・マヒノカタチ・トラカス
[語系]
婆buai、波puaiは声近く、波の波動するように舞うことを婆娑という。・槃buanもまた蹣跚(まんさん)として舞う意の字。婆はのち母m、また老母の意に用いる。
[熟語]
婆娑▶・婆子▶・婆娘▶・婆心▶・婆然▶・婆婆▶
[下接語]
阿婆・産婆・闍婆・塔婆・媒婆・老婆
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報