改訂新版 世界大百科事典 「婦人週間」の意味・わかりやすい解説
婦人週間 (ふじんしゅうかん)
女性の地位向上のための行事が全国的に実施されるよう,労働省が1949年から設けたもので,日本女性が初めて参政権を行使した1946年4月10日を記念し,毎年この日に始まる1週間を指す。その年にふさわしいテーマが選ばれ,各地で講演会,シンポジウムなどの啓蒙活動が行われる。初期のテーマは,女性の意識向上・能力向上が中心であったが,国際婦人年(1975)およびそれに続く〈国連婦人の10年〉の前半期には〈男女平等と婦人の社会参加をすすめる〉が,後半期には,〈あらゆる分野への男女の共同参加〉がテーマとなった。男女雇用機会均等法施行(1986)以後は,男女の固定観念を見直し個性的に生きる時代を築こうと呼びかけている。
執筆者:白井 尭子
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報