改訂新版 世界大百科事典 「子の日の御遊び」の意味・わかりやすい解説 子の日の御遊び (ねのひのおあそび) 平安時代,正月初めの子の日に貴族たちが楽しんだ野遊び。小松の根引き(小松引き)や若菜摘みなどが行われたが,これらは年頭にあたって,松の寿を身につけたり,若菜の羮(あつもの)を食して邪気を払おうとしたものと思われる。現行の民俗のなかに,正月初山入りに雌雄の小松を引いてきて後に苗代の水口に立てたり,初山入りそのものをネノビ,ネノキムカエといったりする所のあるのは,わずかにこの影響が残っているものであろう。執筆者:田中 宣一 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by