根引き(読み)ネビキ

デジタル大辞泉 「根引き」の意味・読み・例文・類語

ね‐びき【根引き/根×曳き】

[名](スル)
草木などを根のついたまま引き抜くこと。ねこぎ。
遊女芸者などの身代金を代わりに払って請け出すこと。身請け落籍
「―されしはうれしいようなものの」〈露伴・寝耳鉄砲〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「根引き」の意味・読み・例文・類語

ね‐びき【根引・根曳】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 草木などを根のついたまま引き抜くこと。ねこぎ。ねこじ。〔羅葡日辞書(1595)〕
    1. [初出の実例]「萩は根(ネ)びきに」(出典浮世草子・日本永代蔵(1688)六)
  3. 遊女・芸妓などを、その身代金を払って請け出すこと。また、その請け出された女。身請(みうけ)。落籍。
    1. [初出の実例]「御身達の意気地次第、八幡ねびきにするきざしと鬢かきなでてぞ申しける」(出典:浄瑠璃・世継曾我(1683)二)
    2. 「年来の望み根引とさしむかい」(出典:雑俳・折句いろは引(1804頃))
  4. 芸娼妓などを総揚げすること。
    1. [初出の実例]「明日から祇薗を七日つづけて、山も太夫も根引(ネビキ)にすべし」(出典:浮世草子・好色盛衰記(1688)三)

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