孔辺細胞(読み)コウヘンサイボウ(その他表記)guard cell

翻訳|guard cell

デジタル大辞泉 「孔辺細胞」の意味・読み・例文・類語

こうへん‐さいぼう〔‐サイバウ〕【孔辺細胞】

植物気孔周囲にある表皮細胞。気孔の開閉調節を行う。保護細胞

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精選版 日本国語大辞典 「孔辺細胞」の意味・読み・例文・類語

こうへん‐さいぼう‥サイバウ【孔辺細胞】

  1. 〘 名詞 〙 植物の気孔を構成する特殊な表皮細胞。ふつう三日月形をした二細胞が相対して、間に小孔が開く。細胞の膨圧変化で開閉し、水分蒸散を調節する。葉緑体を含み、細胞膜は特異の増厚を伴う。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「孔辺細胞」の意味・わかりやすい解説

孔辺細胞
こうへんさいぼう
guard cell

保護細胞ともいう。植物の葉などにみられる気孔や水孔を構成する1対の細胞。普通腎臓形であるが,イネ科の植物では唖鈴形である。気孔の孔辺細胞は葉緑体を含み,細胞壁は気孔に面する側が厚く,反対側は薄いので,膨圧の変化により気孔の開閉を行い,蒸散作用を調節することができる。

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世界大百科事典(旧版)内の孔辺細胞の言及

【気孔】より

…水中に起源した植物が約4億年前に陸上に進出してきたとき,乾燥にどう適応するかは最も重要な進化の条件の一つであった。維管束によって水の通道をよくし,表皮組織をクチクラで包んで水が漏れるのを防ぐ一方で,通気孔としての気孔をつくり,かつ気孔の縁にある2個の孔辺細胞guard cellの開閉によって水の蒸散の調節を行うことで,植物はこの課題を克服している。孔辺細胞の周辺に2~4個の助細胞subsidiary cellのある場合もあり,これらの細胞も含めて広義の気孔(または気孔装置)ということもある。…

※「孔辺細胞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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