字音仮字用格(読み)ジオンカナヅカイ

関連語 万葉

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「字音仮字用格」の意味・わかりやすい解説

字音仮字用格
じおんかなづかい

本居宣長著。1巻。安永5 (1776) 年刊。日本に伝わった漢字の字音 (呉音漢音) をいかなる仮名で書き表わすべきかという字音かなづかい問題を,万葉がなと『韻鏡』の知識を利用して本格的に取扱った最初の本。なかでも「おを所属弁」は,中世以来誤まられてきたア行の「お」とワ行の「を」の所属を正していることで知られる。

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世界大百科事典(旧版)内の字音仮字用格の言及

【国語学】より

…なお,契沖は,たとえば,仮名の〈い〉と〈ゐ〉との違いが,昔の発音の違いに対応するものだということは,いまだ知らなかった。契沖も,一部の漢語については,それらの仮名遣いを取り上げたけれども,いわゆる字音仮名遣い全体に関する研究は,おくれて,本居宣長に至って,はじめて完成された(《字音仮字用格》)。宣長は,実際に万葉仮名を韻書と対照する方法をとった。…

※「字音仮字用格」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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