孟(漢字)

普及版 字通 「孟(漢字)」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 8画

[字音] モウ(マウ)・ボウバウ
[字訓] はじめ・としかさ

[説文解字]
[金文]

[字形] 会意
子+皿。生まれた子に産湯をつかわせている形。〔説文〕十四下に「長なり」とし、皿(べい)声とするが、声が異なる。古文字形は呆(ほう)に従い、保の従うところと同じで、呆は生子儀礼を示す字である。生まれてはじめての儀礼であるから、孟初の意となり、兄弟の序列に及ぼして孟長の意となる。〔方言、十二〕や〔広雅、釈親〕には「姉なり」と訓し、女子には孟、男子には伯という。金文には男子に用いることもあり、魯には孟孫・叔孫・季孫の氏を称するものがあった。

[訓義]
1. はじめ、はじめの子。
2. としかさ、長女、長男。
3. おおきい、つよい。
4. 黽(ぼう)と通じ、つとめる。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕孟 マスマス・ツトム・ハジム/孟浪 アラシ

[声系]
〔説文〕に孟声として猛を収める。孟と声義の関係なく、むしろ・尨(ぼう)に近い語であろう。

[熟語]
孟夏孟月孟侯孟行孟秋孟春孟女孟晋孟陬孟青孟冬孟伯孟陽・孟浪

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報