宇戸谷村(読み)うとだにむら

日本歴史地名大系 「宇戸谷村」の解説

宇戸谷村
うとだにむら

[現在地名]美星町宇戸谷

麦草むぎくさ村の西、東流する美山みやま川の上流域に位置し、南は烏頭うとう(大宇戸)村。当地の五輪塔群からは、現倉敷市玉島たましま地区に窯跡のある亀山焼(鎌倉―室町期)の壺が出土している。文安四年(一四四七)一二月一三日の延利下知状写(吉備津神社文書)に宇戸谷とみえ、三山みやまなど三ヵ村とともに吉備津宮の神子公事を催促されている。

寛永備中国絵図では松山藩領で、高二一五石。正保郷帳では幕府領で、枝村に越手村・戸谷村・柿内村が載る。延宝五年(一六七七)検地帳(美星町役場蔵)によれば、田方二九九石余・三七町七反余、畑方一二二石余・二八町七反余、九本分の桑年貢銀四分五厘を上納し、茶六二二株・楮二千九四四株・漆八五本があり、牛馬飼場の草山は九五町六反余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android