最新 地学事典 「安定すべり」の解説
あんていすべり
安定すべり
stable slip
相接した固体が,急激な不安定すべりを伴うことなく,ずるずるとすべる現象。安定すべりはほぼ一定の変位速度で起こることが多いが,外部から一定の変位速度で載荷されても,非常に遅いすべりと加速と減速を伴うやや急速なすべりを繰り返すことがある。このようなすべりは間欠的安定すべり(episodic slip)と呼ばれる。断層の安定すべりは断層クリープ(fault creep)とも呼ばれる。断層クリープはきわめてまれで,日本では活断層の明瞭なクリープは知られていない。有名なのは米国カリフォルニア州のHollister付近におけるクリープで,町の道路とか垣根などがサンアンドレアス断層に沿って徐々にずれている。この地域のクリープも間欠的で,断層の動きが非常に遅い時期と比較的早く動く時期が繰り返している。
執筆者:嶋本 利彦
参照項目:固着すべり
参照項目:速度・状態依存摩擦則
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

