安島浦(読み)あんとううら

日本歴史地名大系 「安島浦」の解説

安島浦
あんとううら

[現在地名]三国町安島

三国湊の西北方で、日本海に突出た岩石海岸の先端に位置し、西方海中雄島おしまがある。室町時代中期以前の記録と思われる「坪江下郷三国湊年貢夫役等事」(大乗院文書)坪江つぼえ庄下郷中の浦として「梶浦」「前浦」(崎浦)とともに記される「三保浦」二町一反三〇〇歩、在家名二一は当浦に比定されており、「大乗院寺社雑事記」寛正四年(一四六三)一一月晦日条には「同郷(坪江郷)之内安嶋之内社司職事、并堂浜年貢事、自小守護代両人方、堂浜百姓中ヘ遣書状、彼年貢事応嶋孫左衛門方ニ可渡云々」とある。またかじ浦・さき浦を含めた「三ケ浦」という呼称も代官職や年貢の未進に関して「大乗院寺社雑事記」中にしばしばみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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