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安愚楽牧場 あぐらぼくじょう

知恵蔵の解説

安愚楽牧場

栃木県那須塩原市に本社をおく和牛預託商法最大手の畜産会社。
個人投資家らに国産黒毛和牛の繁殖雌牛を購入してもらい、生まれた子牛の売却益を配当する和牛オーナー制度の先駆けである。
繁殖雌牛は契約終了後に買い戻す事実上の元本保証で、約7万3千人の出資者から多額の出資金を集めていたが、宮崎県で2010年に発生した口蹄疫や、11年の東京電力福島原発事故に伴う牛肉の放射性セシウム汚染などで経営が悪化。12年12月、東京地裁から破産手続きの開始決定を受けた。負債総額約4300億円。出資金の返還の見込みがない出資者から同牧場社長や役員に対しては、経営が行き詰まっていたにもかかわらず新たに出資を募ったとして、詐欺の疑いによる告訴が相次いでいる。
また、民主党の海江田万里代表が経済評論家時代に書いた雑誌記事などをきっかけに出資して損害を被ったとして、出資者94人が12年6月、同氏に1億5000万円の損害賠償を求めて東京簡裁に民事調停を申し立てた。海江田代表は、12年12月25日の民主党新代表就任記者会見や、13年1月代表記者会見等の中で本件に関する質問を受け、記事は二十数年前に書いた記事であり、「執筆した時期とその後の日本の経済は全く異なっており、評論の効力はなくなったと考えている。損害賠償責任を負うものではない」と回答した。また民主党代表に就任したこととは無関係であることを主張し、損害賠償に関するコメントを求める質問を退けた。しかし、3回にわたる協議は不成立となり、出資者30人が13年2月18日、海江田氏に対して約6億円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。

(葛西奈津子  フリーランスライター / 2013年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について | 情報

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

安愚楽牧場

個人投資家らに国産黒毛和牛の繁殖雌牛を購入してもらい、生まれた子牛の売却益を配当する和牛オーナー制度の先駆け。繁殖雌牛は契約終了後に買い戻す事実上の元本保証だった。宮崎県で2010年に発生した口蹄疫(こうていえき)や、昨年の東京電力福島原発事故に伴う牛肉の放射性セシウム汚染などで経営が悪化。昨年12月、東京地裁から破産手続きの開始決定を受けた。約7万3千人のオーナーがいる。

(2012-05-31 朝日新聞 朝刊 3社会)

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